2021年9月13日月曜日

2020年度卒業生の飯田夏生実さん個展開催のお知らせ。「In the Picture」 ニコンサロン(東京)

2020年度卒業生の飯田夏生実さんの個展「In the Picture」 が東京、新宿のニコンサロンにて2021年10月12日(火)より開催されます。ぜひご覧ください。

飯田夏生実 写真展「In the Picture」

 


 



本作は、作者が「空の巣症候群」に苦しんだ日々を通じて、母と子の関係性、そして母親という存在のありようについて鋭く見つめ直したものである。
なお、本作は京都芸術大学通信教育部写真コースの修了作として選抜展に選出された作品を、さらに発展させて展示する。

会期 :10月12日(火)〜25日(月)
    日曜休館、10:30〜18:30、最終日は15:00まで。
会場 :ニコンサロン
〒163-1528 東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28階 ニコンプラザ東京内
Tel. 0570-02-8080
https://www.nikon-image.com/activity/exhibition/thegallery/events/2021/20211012_ns.html

報道関係および掲載時の読者お問い合わせ先:ニコンサロン(担当:宮野)
(株)ニコンイメージングジャパンフォトカルチャー推進部ギャラリー企画課 
Fax :03-3344-1837 Tel : 03-3344-0565


■開催内容
ある日突然、私は味覚も心も無感覚になり、外出さえできなくなった。それは子育てを終えた母親が陥る「空の巣症候群」だった。一年が経った頃、そんな自分を受け入れ、老いていくことを恐れず、日々生きる姿をとどめることで前に進もうと、セルフポートレートを撮り始めた。
 その過程で徐々に知ることになったのだ。
 母親は子供を「内なる他者」として受け入れて初めて「親」となること。しかし、成長し巣立った子供が不在となった後、喪失を埋めるかのように常に輝くような真新しさで幻影は甦り、その度に不在の痛みが鋭く心を刺しつらぬことを。それは無情にも「親」である私の心を引き裂く。さらに、私と私の母との関係もそうだったのかと腑に落ちたのだ。
 やがて、写真の中の私は、暗い部屋から、空の下へ、街へ、人の中へと、再び踏み出していくだろう。写真を撮ることが、私を世界へと解き放っていくと予感する。喪失感も血肉となって、自分を生きていくのだ。(飯田 夏生実)
 

■プロフィール 飯田 夏生実(イイダ ナオミ)
東京都生まれ。現在、フリーランスの編集者。
日本大学芸術学部映画学科卒業後、建築関係の雑誌記者を経て、映画書専門の出版社に入社。映画関係の書籍の編集を通じて取材撮影を経験、また映画のスティル写真を大量に扱う。2012年4月に写真教室に入り、2013年より作品制作に取り組み始める。数年のブランクを経て、2018年4月に京都芸術大学通信教育学部美術科3年次入学、2021年3月に卒業。在学中の2020年より写真作品の制作を再開。

2014ー2016年:六甲国際写真祭レビュー参加。
2014−2015年:2年連続で「KAWABA NEW-NATURE PHOTO AWARD」ファイナリスト選出。
2015年:「横浜御苗場Vol.16レビュアー賞(池田修氏セレクト)」ノミネート、「HUNGRY ISSUE 4in Basel(Bjane Bare氏 /ギャラリーMELK)」セレクト。
2017年:kyotographyレビュー、東川町赤煉瓦フォトレビューなどに参加。

2014年:二人展「Chaos--Tingle, Entangle, and Wave」(ブライトフォトサロン)
2015年:グループ展「Photographers Obscure」(Ricoh Imaging Square GINZA)ほか多数参加
2021年:「写真学校10校合同選抜展」(品川キヤノンオープンギャラリー2)。