2014年3月16日日曜日

学長賞(卒業制作展)を受賞の滝田さんにインタビュー!


学長賞(卒業制作展)を受賞の滝田さんにインタビュー!!!

315 日の卒業式が行われた日に学長賞を受賞した滝田さんにお話を伺いました。
インタビュアーは写真コース在学生の児玉さんと淡河さんです。

:児玉さん/淡河さん(以下、Kさん/Oさん)
卒業おめでとうございます。そして、学長賞受賞おめでとうございます。











インタビューする児玉さん,左
淡河さん,右



:滝田さん(以下敬称略)
ありがとうございます。














インタビューに答える滝田さん


Kさん/Oさん
写真コースでは2人目の快挙と聞きました。受賞の感想と作品「表層」について教えていただきますか?
:滝田
受賞の知らせを聞いて驚きましたが、とてもうれしいです。
この1年間は卒業制作を楽しみながら撮影していました。
最初は畑を造形的に捉えていたのですが、真上からの撮影がしたいと思い空撮(飛行機などによる空中からの撮影)を考えました。でも、セスナやヘリコプターに乗っての撮影は費用がかかるので躊躇していたのですが、簡易空撮気球(#)というものを見つけてさっそく試してみました。最初のうちは気球が風に飛ばされたり、画質が悪かったり、シャッターのタイミングが合わなかったり苦労しましたが、独自に改良を加えて思い通りの撮影ができるようになりました。
Kさん
空撮以外の写真もありますね。
:滝田
接写や顕微鏡写真もあります。鉄板のさびや、大谷石採掘所(栃木県宇都宮市)で撮影したものもあります。この1年間は自分のなかで制作が面白いように発展していきました。
Oさん
きれいな写真が多くて、感動しました。特に雪の結晶のような写真が好きです。
:滝田
あれは、キッチンにあったコンソメスープの顕微鏡写真です。納豆の写真もあります。
Kさん/Oさん
えー!
:滝田
今回は出品していませんが、シリーズの中にはインターネットから取り込んだNASAが公開している宇宙からの写真もあります。私の作品に必要なものは何でもトライしています。
Kさん
ミクロからマクロまで視点が自由自在で、独自の感覚ですね。タイトルの「表層」について教えてください。
:滝田
当初は作品タイトルを「枯山水」として卒業制作審査に臨んだのですが、担当教員から適切ではないし、誤解を招くので、再考をしなさいとダメだしをくらいました。他の先生のアドバイスもあり「表層」としました。私は撮影しているモノを追求しているのではなく、自分にとってのを求めて撮影を拡げているので、今ではこのタイトルが気に入っています。
Oさん
制作で苦労した点は?
:滝田
編集や構成では苦労しました。
先ほどの卒業式の小池学長式辞のなかで、「数千枚の中から1枚を選ぶ作業を積み重ねた作品である」とお褒めの言葉をいただきましたが、大量の写真から選択して、卒業制作作品にまとめ、さらに出品作品を選ぶのは大変でした。展示サイズやパネル加工、レイアウトなどは正規の授業以外にも先生に指導していただき感謝しています。
Kさん
ところで、滝田さんが写真を選んだ理由は?
:滝田
元気に長生きしたいからです。
芸術家はみなさん長命で生き生きしていますよね。私もそうなりたいと思ったからですが絵や演奏は難しいと思い写真コースを選んだのですが、入学してみるとデッサンも必修にあって驚きました。しかし、卒業制作に入ってからは写真の専門授業はもちろんのこと、総合科目や他分野の学習がとても役立っていることに気がつきました。
Oさん
制作中のメイキング写真も見せてもらいましたが、実に楽しそうですね。
:滝田
本当に楽しい1年間でした。毎日が面白くて、制作に没頭していました。
芸術大学に入学して良かったと思っています。
Kさん/Oさん
今日はいろいろと、ありがとうございました。
これから卒業制作を目指す私たちにとても参考になりました。

#簡易空撮気球(東北農業センター 村上敏文さん考案のひばりは見た!

滝田さんの作品は322日(土)~324日(月)に東京新宿ニコンサロンbisで展示されます。